胸の上で夜の名残の熱が動く。 日の光も届かない部屋の中でもコイツは驚くほど時間に正確で。 だから次に来る言葉も分かっている。 「時間よ、ゾロ」 それで全て終わる。 俺だけを映す瞳も。 背に絡みつく腕も。 どこまでも柔らかくどこまでも熱い。その全てが俺の元を離れる。 穏かな陽射しの中、皆に囲まれて笑うお前。 なぁ、知らねぇだろう。 俺がどれだけこの光を憎んでいるかを。 朝が来るのをどれだけ恐れてるかを。 太陽なんか叩き斬っちまっても構わねぇんだ。
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