キャッ、キャとはしゃぎ声が聞こえる甲板を二人の男が並んで眺めている。
「楽しそうだな」
「・・・・・・・あぁ」
珍しく見解の一致したサンジとゾロ。その視線の先でナミはもがくチョッパーを逃がすまい、としっかり抱きしめている。
「わー、あったかーい」
「やーめーろーよーー」
そんな様子をボーっと眺めている二人だったが、その顔にははっきりと「羨ましい」と書いてある。
「観念して大人しくなさい、チョッパー」
「ぶっ!!」
突然、ナミはクルリとチョッパーの体を反転させる。自然、ナミの胸に顔を埋めるような形になったチョッパーは、衝撃のあまり大人しくなる。
「ふかふかー、寒い時にはあんたが一番よねー」
「ふみゅーー」
「あんにゃろう! 新入りの癖に!!」
色めき立つサンジをよそに、ゾロは神妙な面持ちで呟く。
「・・・・・・俺、次の町で毛皮買ってもいいか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
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