少数お題集
01.告白 <ルナミ>
「目を閉じて耳を塞いで」
言われた通りに麦わらの下でぎゅっと目を閉じ、両手で耳を塞ぐルフィを見てナミが笑い、囁く。
「大好きよ」
(08.03.28/62words)
02.嘘 <ウソップ>
一人船番をしていた所を襲われた。口八丁手八丁で撃退し、傷だらけの俺は戻ってきた仲間に言うだろう。「転んだ」と。
性分だから仕方ねェ。
(08.03.28/65words)
03.卒業 <ゾロ+ルフィ>
お前は本当に喧嘩好きだと見物していたルフィが言う。
それならお前はこの先戦わずに生きていけるのかと聞けば、無理だと言って奴は笑った。
(08.03.28/64words)
04.旅 <サンジ>
雨宿りの軒先からサンジが掌を伸ばし、雨粒を受ける。
この雨もいずれは海に出るのかもしれない。
サンジは掌を返し、その旅路を見送った。
(08.04.03/64words)
05.学ぶ <ルフィ+ロビン>
矛盾の塊のような少年が不意に振り向いた。
あなたを見ていたのと言ったら、見るだけじゃ何も分からねェだろうと妙に大人びた顔を見せた。
(08.04.03/65words)
06.電車 <ゾロナミ・現代パラレル>
すし詰めの車内で、ナミは自分を庇うように立つゾロをそっと見上げた。
至近距離の仏頂面に、満員電車も悪くはないとナミは密かに笑った。
(08.04.03/64words)
07.ペット <チョッパー+ゾロ(ナミ)>
ようペット、とからかう声にチョッパーは憤然と反撃する。
「ゾロだってナミのペットじゃねェか」
瞬間ゾロは硬直し、隣でサンジが爆笑した。
(08.04.17/65words)
08.癖 <サンナミ>
雑踏の中、肩を叩かれ振り向けばサンジ君の笑顔があった。
よく見つけたわねと言えば、俺の目はナミさんを見つける為にあるからと笑った。
(08.04.17/64words)
09.おとな <ロビン+サンジ>
一本頂ける?と笑んだロビンにサンジは煙草と火を差し出す。
煙草を挟む細い指とゆったりと煙を吐く唇。
その姿に、褒め言葉すら忘れた。
(08.04.17/63words)
10.食事 <サンジ>
早朝のキッチンに入れば、どこから潜り込んだか子猫がテーブルに乗っている。
人懐こい注文の声に、サンジは笑って冷蔵庫の扉を開けた。
(08.04.20/63words)
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