□解説
以前に当サイトに設置していた『戦う掲示板』にて突発的に始まったリレー小説まとめ。
*時間の澱サマのパラレル企画『なかよし病棟』パロ。
夜の病院を舞台にした、ビビ、コーザそしてマンデーによる禁断の愛。
涙なくしては読めない名作となりました。
ハンカチをご用意してお進み下さい。
ナレーション
この禁断の愛の物語は、只今絶賛連載中 なかよし病棟@『時間の澱』(第10話)の裏側のドラマである(嘘)
キングコブラ@じょんじょん
ミス月曜でございます。(アイコンはボンちゃんだけど・笑)
のおさんお引越し記念。
ていうか影の薄い外科医って!(爆笑)
どこまでも薄幸な扱いの青二才…(TwT)
のお
筋肉がうるわしいと思います。
マンデー&コーザで今夜は当直♪vvvv
じょんじょん
でも音読みするとちょっと危険カモ(笑)
だって、マン…げっふんごっふん。
かるら
深夜の恐怖(仮題)
救急の患者をあらかた裁いてコーザは一息ついた。せめて一眠りしないと明日の自分が主治医のオペに差し支える、と仮眠室のドアを開けた。ベッドと小さなテレビしかないはずの部屋のそこには何かの気配があった。(続)
じょんじょん
いや、気配というより、地の底から湧きあがるような音が確かに聞こえていた。
薄闇の中、その音はベッドの方から響いてくる。
「グォーグォー。………フガッ。」
「(ぐったり)マンデー主任…また部屋を間違えたんですか?
ここは医師用の仮眠室ですってば」
のお@眠い
「起きてください・・・」
彼がベットに近づくと、いびきの主はムニャムニャと起きあがった。
「なによう・・・飲み比べなら相手になるわよう・・・」
「ああっ待ってください、マンデー主任。寝ぼけないでくださいよう」
「ううん・・・もう飲めにゃい・・・」
彼女はたくましい身体を起こすと、コーザに向かってしなだれかかってきた。
roki
「ぐえ」
だが、コーザは支えきれずそのままつぶされてしまい、2人して床に転がった。
「ぐっ…ま、まんでー主任…!お、起きてくだざい」
「ふ…ふふふ。この枕…やたら硬いのね…」
「俺は枕じゃない!いいかげんに…」
だが、その後は続かなかった。
深い眠りへと落ちていったマンデー主任は、いっそ愛らしい寝顔を浮かべながら、そのままバキバキとコーザの背中を締め始めた(本人は、枕抱っこしてるつもり)
「ぐえええええッ!」
えみ
「こ このままじゃ、殺されてしまうううっ…ようやく治った傷も開いてしまうじゃないか」
○年海外協力隊で内戦状態の国に行き、流れ弾を受けて瀕死の重傷を負い帰国したのだった。そういえば、このマンデー主任も随分と自分の事を可愛がってくれたっけ…
締め上げられて、少しずつ意識が白くなっていく脳裏に自分の事を親身になって世話をしてくれたマンデー主任の優しく逞しい姿がふわりと浮かんでくる。だが、自分には心に決めたあの人が。そう、あの人は。
その時…
じょんじょん
「こ、ここは…!?」
意識のハッキリしたコーザの目の前には、極彩色の景色が広がっていた。
見たことも無いような花々が咲き乱れ、なだらかな曲線を描きつつどこまでも広がる美しい草原。
その向こう側には、これまた美しい川が穏やかに流れていた。
「なんて美しい所なんだ…」
思わず溜息を漏らすコーザであった。
その頃、現実のコーザのバイタルはレッドラインを突破しようとしていたのだが。(爆)
えみ
仮眠室のドアがカチャリと控えめな音を立て開けられた。
すでに1週間は病院に泊まりこんでいる下っ端へっぽこ医師のヘルメッポ(出ていたよね)がたまには椅子ではなくてベッドで寝ようと入って来たのだった。
「ひえっ!す すみませんっ!」
その場の状況を見て思わず飛び上がってしまった。白衣の看護婦と男性が抱き合っているような姿を一目見れば当然の反応だろう。だが…どうも様子がおかしい。よくよく見れば相手の男性の方ががっくりとして泡を吹いているのだ。
「コーザ先生! マンデー主任!!」
かるら
その叫びは救急部の連中の耳に届いた。
だが仮眠室まで前の廊下に立っていた女性が叫びに含まれた名前に反応した。
彼女はやり残しの仕事が気になって時間外に書類のチェックに来たカウンセラーだった。
roki@可哀想なコーザ
「ひい!瞳孔が開いてる!!(泣)しっかりしてくださいコーザ先生!マンデー主任〜起きてください!手を離して!」
「う〜〜ん。。。山芋はね…美味しいけど、口がかぶれるのよ…」
「なに意味不明な事言ってるんすか!このままじゃ、病院で人殺しが…!!」
「白魚は……あの口の中でぴちぴち跳ねるのを噛みつぶす感触が、いいのよね…」
「マンデ主任ーーー!(涙)起きてったら…!!」
「うるさいわね!!」→→↓○(コンボ)
必殺のマンデーラリアットがヘルメッポの長い顎に決まり、「ぐへえ!」と血潮を飛び散らかせながら、ヘルメッポは壁に激突し、動かなくなった。
唯一の救いと言えば、マンデー主任の腕がはずれ、今やお花畑をスキップせんばかりになっていたコーザが、その逞しい腕から逃れる事が出来たという事だろう。
また健やかな眠りについたマンデー主任と、さらに深い眠りにつかされている若手医師2人。
仮眠室には、時計の音とマンデー主任の寝息だけが、響き渡っていた。
その時、ガチャリとドアが開いてスラリとした女性が部屋の中をのぞき込んだ。
ふふ
その女性は、この病院の理事長の娘で、自らはカウンセラーとしてこの病院に勤務している、ビビであった。
彼女は幼馴染でもあるコーザを仕事後の楽しみの一環として「からかう」為にこの部屋にやってきたのであるが、彼女が見たものは、限りなく彼岸の人になりつつある、幼馴染の姿だった。
みっくす
「――――ザ?」
微かな声に呼び止められたような気がして、コーザは振り返る。
今来た道のずっと向こうに、光が見える。
その光の中に小さく浮かんで見えたのは華奢な女性の姿だった。
「コーザ! コーザっ!!」
女の声が徐々に大きく聞こえてくる。
ぼんやりと花畑の中を進んできたコーザは、そこで我に返る。
「ビビ!」
その名を認識した途端、これ以上進んではならない、という予感めいたものがコーザの胸をよぎった。
「戻らなくては!」
身を翻し、コーザは走った。
花畑は終わりなどないようにどこまでも続く。
それでもコーザは走った。途中で体勢を崩しそうになりながらも遥か遠くに見えるビビを目指し、ひた走った。
みっくす
ビビは目を疑った。
ドアをあければ、そこに男女が倒れていたからだ。
一体何が?
よくよく見れば、絡まるように倒れていたのはマンデー主任と・・・・
「コーザ?」
ビビは小さく呟いた。
何が起こったのか全く見当もつかないままのビビが室内に一歩を踏み出した時だった。
もそっ。
突然コーザが動き出した。
「――――!!?」
驚きのあまり固まるビビを前に、コーザは動き始める。
まるで夢の中にいるかのような危なっかしい動きではあるが。
「コーザ! コーザっ!!」
呼べばなおコーザの動きは大きくなる。
じたばたと足を動かし、泳ぐような手つきでマンデー主任の下から這い出した・・・・
・・・・はいいが、何故かコーザはずるずるとマンデー主任の上によじ登っていった。
その様まるでエベレスト登頂一歩手前。
マンデー主任のがっしりとした腰をまたぎ、コーザはそのふくよかというよりはごっつい胸を鷲掴みにし、体を起こす。
コーザとしては、お花畑にある障害物を抜けてビビのもとへ駆け寄ろうとしているところなのだが、哀しいかなそれはとても意識がない者の動きには見えなかった。
当然ビビにも、である。
「・・・・・・コーザ・・・」
ビビの声が震えている。
気のせいか拳も震えているように見える。
「―――!!」
その呟きでコーザは我に返る。
まるで今にもコトをおっぱじめそうな体勢で(笑)
傍らにビビを見つけ、コーザはホッとしたような、それでいてどこか達成感を感じさせる笑顔を見せる。
「戻ってきたぞ! ビビ!!」
「・・・・・・・・・・・・・コーザ」
「・・・・・・ん?」
震える拳が振り上げられる。
「どこへなりとも逝ってこいっ!!」
閃光と共に、ビビのデンプシーロールが炸裂した。
じょんじょん
じょんじょん
コーザの目の前には再びお花畑が広がっていた。
ふと丘の向こうに目をやると、ヘルメッポが河原で石積みをしながら「ドナドナド〜ナ〜ド〜ナ〜♪」と歌っていた。(爆)
えみ
河岸の向こうから帰還を果たそうとしていたコーザは再び向こうの世界に追いやられた。
「はっ いけない。コーザっ!コーザ先生!コーザ先生!しっかりしてっ!!コーザっ!!」
顔の形が変わり果て、鼻血を流し白目を剥いているコーザを気付かせようと可愛くビシバシと頬を叩いているビビ。だが呼吸は…止まっている。可愛い友人の叫び声が耳に入りようやく目が覚めた、マンデー主任。
「救急カートっ!いえ、そんな時間無いわ。人工呼吸よ ビビ!」
*救急カート…気道確保用の挿管セットやら点滴薬品類が一式揃って入っ
ている。病棟で緊急事態にはDrコールとまず救急カートを持っていけ〜
roki
「わかりました、マンデー主任!お願いします!」
「判ったわ!ビビ!!」
(あ〜あ)
ナレーション
迫り来る唇(と書いて"危機"と読む) コーザの運命やいかに!! 続きは後編で!