*については裏書庫に続きがあります。
表書庫
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『なかよし病棟』パロ-後編- |
Date: 2004-05-17 (Mon) |
ナレーション
ほんの僅かな誤解により、再び三途の川に叩き落されそうになるコーザ。
そんな瀕死の彼を救うべく二人のヲトメが今立ち上がる!!
ビビの人工呼吸v と舞い上がる間もなく迫ってきたのはマンデー主任の唇。
前門の大胸筋、後門の括約筋!!(え?)
エブリデイが厄年男・コーザはこの危機をどう乗りきるのか!
ふふ@続きを切望
マンデー主任に人工呼吸を受けようとしているコーザは、彼岸の地で恐ろしい集団に周りを取り囲まれていた。
それは「スクール水着」に身を包んだ、100人ばかりのマンデー主任の集団である。
コーザはかの地でも目を開けたくなくなってきたようだ。
ふふ
コーザの周りに群がるスクール水着のマンデー主任の集団。
これがビビならばなんと言う至福!という状況なのに、そんなはずもなく、
なにやら手には光るものをマンデー軍団は装備していた。
それこそ「釘バット」である。
かるら
既にからだの4/5をあの世にいってしまったコーザはぴくりとも動いていない。
「駄目だ。呼吸が。」
そういってマンデー主任は運ばれてきた救急カートや研修医とはいえ医師であるヘルメッポを見向きもせずコーザの横にがばっと座った。顔の上に覆い被さって大きな口を裂けんばかりに開けてコーザの鼻ごと顔下半分にかぶりついた。
「・・それは・・・子供用の人工呼吸法・・」愕然としたヘルメッポは口は出せても下半身は石になったように動かない。
のお@お籠もりちゅう
「だめだ、心臓が・・・」
マンデーは人工呼吸を施しながら、コーザの脈拍を調べた。心臓が完全に停止している。
「ビビ、心臓マッサージよ!!」
「心臓マッサージって・・・・やったことないんです」
「講習でならったでしょう」
「でも・・・マッサージって・・・」
「四の五の言わずにやりなさい!コーザ先生が亡くなってもいいの?!」
ビビはおそるおそるコーザの胸に手を伸ばした・・・
(マッサージって・・・心臓 のは やったことないわ・・・)
コーザの胸に指を当て、ふにゃふにゃと優しく包み込むように揉み始めた。
キングコブラ@じょんじょん
(えーと、マッサージね…)
上着の前をはだけさせる。
服の上からはわかりづらいが、程よく日焼けした筋肉質な胸筋が露わになった。
ビビは夜のマッサージを思い出しつつ、コーザの胸を優しく撫でさする。
意識してやったわけではないが、時折指先が胸の先端を掠めた。
「………ふ…」
ふふ
ビビのマッサージに現実のコーザが恍惚の状態になるも彼岸の世界では釘バットを手にしたマンデー軍団の包囲網に囲まれて身動きの取れないコーザは、もはやこれまでと観念したのか、この世の終わりに(!)最愛の人の名をつぶやくのだった。
えみ@楽しんでいる
「ビビ〜っ!」
「は〜いv」
何の気なしにあっさりとビビが登場した(夢の中だし)
青い髪をなびかせながら、ふわりと空から舞い降りてきた。最近見る姿はきっちりと髪をまとめて上に白衣を羽織っているきりりとした姿だった。が、今 コーザの前に天使のように舞い降りたビビは緩やかに波打つ髪にその肢体にはシーツのような薄い柔らかそうな布一枚を巻きつけた姿だった。
ふふ
その姿を見るや周りを取り囲んでいたスクール水着着用マンデー軍団は、さっと波が引くようにコーザの周りから去った。
実際には周辺にまだ塊として存在するが、コーザの目には入るはずもないのである。
薄布1枚身に着けただけの女神のようなビビの姿に、このごろすっかりそんな状態を拝めないコーザの鼻の下からは赤いものが流れ始めた。
かるら
あまりにリアルな刺激と夢の中での光景にすっかり現実感を忘れたコーザは思わず願望を口にしていた。
その頃現実
「マンデー主任・・・・吸ってません?」
(ナニの?)マッサージを続けながらビビが静かながらも声を荒げるとマンデー主任ははっと気がつき耳まで赤らめた。
その声に反応するようにコーザの躰が少し動いた。
うめき声のような物も漏れている
「コーザ!!」
わずかながらも心臓に反応が見られた。
最愛の人の名を呼ぶ・・・・
心臓マッサージに心臓は反応できなくてもいつものへたれの主から呪縛を解かれた賃子はビビの初めてじゃないマッサージの刺激を受けて勝手に反応を始めた。
「見て!コーザが立ったわ!」
勃つ場所が違うだろうという周囲の感想は声にならなかった。
そのままコーザの口が開く・・・。
(ビビ。もっとちゃんと擦ってくれないか?)
へたれながらも下半身に加わった刺激はコーザの躰に刺激を与えていたのだ。
動き出した心臓から血液がわずかずつ回っていく。
脳によりは下半身に。
「・・(ビビ、もっと)・・チャ・・・(んと擦ってくれない)・・カ・・・・・」
ビビ動きが止まった。
「チャ・・カ?こんな大事な時にその名前を呼ぶなんて!!!コーザの浮気者〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
ビビのカイザーナックルはコーザの心臓に決まった。
みっくす
ドクン!
ビビの繰り出した拳の衝撃はコーザの鼓動を完全に蘇らせた。
ビクリとコーザの体が震える(ついでに局部も震える)
「コーザっ!!」
怒りも忘れ、コーザの枕元に駆け寄ろうとするビビをマンデーが制する。
まだコーザの意識は混濁したままだろう。悪戯に騒ぎたてることはコーザにとってよくない。
二人の見守る中、コーザの瞼が細かく震え出す。
やがてゆっくりとその瞳が開いた。
「先生? コーザ先生? 分かりますか?」
マンデーは極力声のトーンを落としてコーザに声をかけた。
目を開ければ光が視界を白一色に染め上げた。
あまりの眩しさにコーザは目を細める。どういう訳か体は強張ったように自由にならない。
ぼんやりとした頭でコーザは何がどうなったのかを考える。
そうだ、俺はビビと――
思い出すのは、(夢の中の)優しく揺れる長い髪。(夢の中の)柔かな笑顔。
「せ、い・・・・先生・・・コーザ」
微かに聞こえてくる声はどことなく甘い(マンデーのだったが)
ビビ――?
現実と夢の区別がつかないまま、コーザはがばり!と身を起こす。
ビビは?――
ビビを探そうとした瞬間、頭に強烈な痛みが走り、コーザはきつく目を瞑る。
目を閉じたまま頭を押さえるコーザを温かな腕がそっと支える。
「・・・あぁ、ありがとう。ビビ―――――――ィ!!?」
目の前にいたのは思い描いていた可憐な女性ではなく・・・・
自分の肩に回されていたのはぶっとい腕。
あり得ない盛り上がりを見せる両の肩(ビビの姿はその背に完全に隠れていた)
そしてごつさの中にも愛嬌のある笑顔。
マンデー主任であった。
「なんっじゃこりゃー!!」
一瞬にしてコーザは完全に覚醒した(笑)
かるら
震えたのは心臓だけでなく、
局所も震えて完全覚醒した。
一気に迸る白い世界。(ナニが?)
コーザ完全覚醒した意識は目の前の光景と先ほどまでの夢と躰に起きた異常に戦き思わず顔をぬぐった。
・・・・・「なんじゃこりゃぁ!」
二度目の雄叫びだった。
みっくす
にこやかに微笑むマンデー主任を前にコーザは固まっている。
何なんだ、この光景は――
上着は殆ど脱がされた状態で、微かに鬱血したような後があちこちに見える。
そして目の前には(蘇生が上手くいって)満足げな表情のマンデー主任。
迂闊に動けば犯(ヤ)られる――
理性ではない。本能がコーザにそう告げた。
って言うかもしかして犯(ヤ)られたのか? 俺――
だらだといやな汗が流れ出す。
失神したふりをしながらことの推移を見守っていたヘルメッポによると、その様はさながら蛇に睨まれた蛙、或いは狼に狙われた子羊のようであったとのことである。
やっとのことで戻ってきた顔色がUターンを始める。
ごくりと生唾を飲み込んで、コーザは決意を固める。男として、ここは腹を括らねばなるまい。
「あ、あのマンデー主任・・・」
「はい?」
「状況がよく分からないんですが、マンデー主任が俺を・・(手篭めに)?」
頼む! 違うと! 違うと言ってくれ〜!!
世界中の神に捧げた祈りは届かなかった。
マンデーはポッと顔を赤らめ、頷く。
「スミマセン。私、(蘇生術は)久しぶりだったんで、張りきり過ぎちゃって・・・」
うっかり口を吸ってしまったことを思いだし、マンデーは益々顔を赤らめ、しなを作る。
ガーーーン!!
は、張りきり・・・・・・・・
けど、夜通し頑張ったんですよ」
ズガーーーン!!
よ、夜通し・・・・
余りの衝撃で言葉も出ない。
夢で見たお花畑が何だか無性に懐かしく思えた。
えみ
コーザは衝撃のあまりにもう一度倒れようか、空を仰ぎ見てはこれからどうしようかと思った。
ふわり
目の端を夢の中のように青いものがちらりと横切ったような気がした。そう、愛しの君の長い髪が目に入ったのだ。信じられない出来事に血の気も引いていた体に温もりが戻ってくるような気がした。だが…それも束の間。この信じたくない状況の彼女になんて言えばいいのか。
「ビビっ これは…」
「コーザ…もう…もう、いいの…」
ふいと顔をコーザから背けるビビ。
その目にはキラリと光るものが…
みっくす
瞳を潤ませるビビをマンデーは前へと押し出す。
「先生、ずっと意識をなくしっぱなしで・・・
ビビも一生懸命蘇生の補助をしてくれたんですよ」
蘇生・・・・じゃあこの有様は・・・
貞操の無事を知り、ほっと胸を撫で下ろすコーザとそれを安堵の表情で見つめるビビ。
二人の間に流れる空気を察し、じゃ、とマンデーは立ち上がる。
「私はそろそろ行くわね。まだ起きない人もいるみたいだし」
と倒れている(ふりの)ヘルメッポに視線を向ける。
「カンも取り戻したし、もういっちょ人工呼吸しちゃおうかしらねー」
高笑いと共にヘルメッポに近づくと、軽がると肩に担いで部屋を後にする。
もういっちょ、の意味するところがコーザとしては気になったが、深く考えるのはよすことにした。
嵐の後の静寂に包まれる室内。
二人きりの穏かな時間がゆっくりと過ぎて行く。
幼馴染から自然と続いていた関係。
今だはっきりと愛の言葉を伝えたこともなかった。
いつまたこんなことが起こるか知れない。言うなら今しかない。
「ビビ。俺、今回のことで分かった。俺にとって誰が一番大事なのかって」
コーザはビビの瞳を見つめる。
澄んだ、美しい色の瞳だ。この瞳をずっと見つめていたい。
「それをお前に言っておこうと思う」
コーザの脳裏に早くも花嫁姿のビビが浮かぶ。
ビビはそんなコーザを慈愛に満ちた目で見つめ返す。
コーザはその華奢な背にゆっくりと両手をまわす。
リーン♪ ゴーン♪
コーザの耳には既に教会の鐘の音が聞こえ始めていた。
「馬鹿ね、今更そんなこと・・・・・もう分かってるわよ。さっきは急だったから怒っちゃったけど、今ならちゃんと受け入れられるわ」
「・・・・・ビビ?」
何のことだ?
抱きしめる寸前で腕が止まる。鐘の音がピタリと止まった。
ビビは笑顔で口を開く。
「チャカでしょ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
「いいから、いいから。今から連絡して病院まで来てもらうから」
あっけにとられたままのコーザを尻目に、ビビは笑顔で病室を出ていく。
ポツンと一人残されるコーザ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
翌日回収された仮眠室の枕カバーはぐっしょりと涙で濡れていたのであった。
めでたしめでたし(?)
Written by じょんじょんサマ・のおサマ・かるらサマ・rokiサマ・えみサマ・ふふサマ・みっくす
Special Thanx 
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