+裏書庫+
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PRISONER 〜サンジ |
Date: 2003-09-26 (Fri) |
薄暗がりの中で唇から伝わるのは、サンジの熱と煙草の香り。
いつもは何にも感じない香りなのに、今は違う。媚薬のようにナミの体を熱くさせる。
「んっ.....」
サンジの舌がナミの口腔に侵入する。と、サンジは突然顔を離し、
「俺、さっきまで吸ってたっけ...ナミさん。匂いきつくねぇか?」
心配そうな顔をするサンジに、ナミは微笑む。
「全然、サンジ君の香り..もっと頂戴..」
と瞳をふせる。
「ナミさん、可愛すぎて俺、気ィ失いそうですよ...」
深く差し込まれた舌は、ナミに自分の匂いを刻みつけるかのように縦横に動き、ナミの舌を絡めとる。
唇をつなげたままサンジは片手でテーブルを探るとコップを引き寄せる。
唇を離し、自分の口に水を含ませると再びナミに口付ける。
そっと水を押し出してやると、ナミは瞳をふせたまま、こくこくと飲み下していく。
―子猫見てぇだ―
サンジは口から漏れた水を拭ってやりながら、そんなナミを愛らしく思う。
「もっと飲む?ナミさん」
頷くナミにもう一度口移しで水を与える。と、悪戯心が湧きあがり、片手をナミの背筋に滑らせる。
「んぅ!!けほっ、けほけほっ...サンジ君の意地悪..濡れちゃったじゃない」
むせつつ軽く睨むナミをよそに、サンジは笑いながら自分のシャツを広い、テーブルに敷く。ひょいとナミを抱き上げるとその上にナミを座らせ、自分はその前に立つ。
「ナミさんが可愛すぎるから、悪いんですよ。ちゃんと拭くから許して」
軽くかがんで口付けると、水跡を追って首筋に舌を這わせる。ピクンと体を震わすナミの更に下へ降りようと、サンジの指が上着のボタンにかかる。
「何か...恥ずかしいんだけど」
「ん?俺も、脱いでるからこれでおあいこですよ」
とサンジは取り合わず、次々とボタンを外しナミを剥き出しにする。
「釈然としないわねぇ...あぁんっ...」
サンジの両手がナミの豊かな胸を包み込む。
「すげぇ、柔らかくて綺麗ですよナミさん」
つつつ、と指を滑らせ、頂点を軽く引っ掻くとその度にナミの体が小さく震える。
「それに、感じやすくて...」
ともう片方の乳首を唇で挟み、軽く力を加える。
ちゅっ・・ちゅっ・・・・
サンジは、硬く尖ったしこりを吸い上げたかと思うと、舌で押し出す。
何度も何度も。
「あぁぁっ...ダメっ...んんんっ..」
胸からの刺激が下腹部を熱くする。耐えきれず仰け反るナミに、
「さっき泣いてた時も色っぽかったけど、今のあなたにはかなわねぇな」
ナミの下半身をも剥き出しにすると、サンジは、にやりとして、
「もっと鳴かせたくなりますよ」
とナミの足を開くと、ナミの秘部に顔を寄せようとする。
「きゃあっ...だめよ、私汗かいてたし...」
さすがに焦ってナミは足を閉じようとするが、すかさずサンジは足の間に体を潜り込ませる。
「大丈夫...俺にもナミさんの香り、くれよ」
と熱く、柔かなナミの内部へ指をくぐらせる。
くちゅぅ・・・・くちゅ・・・くちゅ・・・
「っは...あぁぁん...くぅ...」
最初の一突きで愛液が溢れ出し、サンジが指をまわすたびにその量は加速をつけたように増えていく。
サンジは指を引き抜くと、まじまじと見つめ、その指を舐める。
自らの指の上を上下するサンジの舌。
その姿にナミの下腹部がジンジンと疼き、欲望を訴える。
「サンジ..君、もうダメ..私..もう...」
切ないナミの声に、サンジは頷くと立ちあがり、ナミに口付ける。
ナミはサンジの舌を迎え入れながら、ベルトを外し、ズボンを落す。
ボクサータイプの下着の上から、手のひらでサンジ自身を確かめる。
薄い布越しにサンジの熱さと硬さが伝わり、ナミの体を痺れさせる。
ナミは片方の指を下着にかけ、引っ張ろうとするが、サンジに止められる。
「何か..恥ずかしいんすけど...」
「私も脱いでるんだから、おあいこでしょ」
とナミはやりかえすと下着を下ろし、直接肉茎を包み込む。
「うわっ...だめだめナミさんっ。俺、今すげぇ我慢してんですから」
サンジは慌てて腰を引くと、ナミをテーブルに静かに横たえる。
とん、とナミの上にまたがると耳元で囁く。
「俺も、もっとナミさん弄りたかっすよ。今度ヤリましょうね」
ぴちゃっという音と共に、ナミの入り口にサンジ自身が触れる。
「今日はこれ以上我慢できねぇから...くっ」
と腰を突き入れる。
「んっ....っああああぁぁぁぁぁっ」
仰け反るナミの背に腕をまわすと、ぐっと自分の方へ引き寄せ、そのまま何度も腰を打ちつける。
「あぁっ...っっくっ...キモチ...イイっ...」
ナミは瞳を涙でうるませ、サンジの首に手をまわし、唇をせがむ。
「っ、うぅっ..俺も...溶けちまいそう...」
サンジは激しく腰を動かしながら、ナミの要求に応える。
ちゅくっ・・じゅっ・・・
サンジは舌をナミの口へ差し入れ、抜く。ナミも口をすぼめてサンジの舌を受け入れる。
下半身だけでなく、舌でも交じり合う2人。
それは、サンジがナミのクリトリスを摘まむまで続いた。
「あんっ...ダ、ダメっ..サ、ンジ君...そこっ、ヨすぎっ...」
甘い悲鳴をあげるナミに、サンジは荒い息の中、苦笑する。
「分かるよ、ナミさんっ...すげぇ、締められて...俺も辛ぇ」
しかし、サンジはクリトリスを指の腹で撫で続ける。
「あぁぁん...あっ..あぁぁ、ゴメ、ン..私、イキ..そう、あぁん..」
サンジは、大きく息をつくと、ナミの中に深く突き入れたまま、ねじ込むように腰を揺らす。
挿入の角度が変わり、ナミの奥の奥にサンジの頭がぶつかる。
「つぅっ...ナミさんっ、俺も...もう、ヤバそう..うぅっ..」
「あうぅっ...やぁっ、あたってるっ..あぁっ..イクっ..イクぅっっ...」
ナミの襞が一気に収縮し、サンジの肉茎を食い締める。
「あぁっ、ナミさんっ...ナミさんっっっ...くっ...」
サンジは締まり続けるナミから肉茎を引き出すと、ナミの腹部に精を吐き出す。
「で、何でさっき怒ってたんです?」
ナミの体をタオルで拭きながらサンジは問い掛ける。
「夢」
「へ?」
「誰にも気づいて貰えなくて、取り残される夢見たのよ。私最後に サンジ君のこと必死で呼んだのに...」
「選んでもらえて俺、光栄ですよv 」
「何言ってんのよ、私はホントに怖かったんだから」
サンジは、頬を膨らませるナミを抱き寄せると、一転して真面目な口調で話し始める。
「気づかれないことの恐怖は俺も身をもって知ってますから...」
―そうだ...この人、昔遭難したって言ってたっけ―
「俺も助かった後、何回もうなされましたよ」
「どうやって平気になったの?」
「こう思うことにしたんです。生きてるから夢見るんだってね。あの時死んじまってたら夢さえみれねぇ。それに比べリゃ悪い夢位平気でみてやるってね」
だから・・・とナミを強く抱きしめ口付ける。
「これから先、怖い夢見ても、何があっても生きてだけいて下さい...
俺は絶対あなたを見失わないから...」
陶然と目を閉じるナミを片手で確認すると、サンジは、またしてもナミの背中に指を走らせる。
「きゃあっっっ」
ぴょんと飛び上がったナミにサンジはウィンクする。
「死んじまったらこんな風に遊べないですしね」
「サ・ン・ジく〜ん」
低く唸るナミに思わずたじろぐサンジ。
ナミはサンジを睨むが、そのうちどちらからともなく笑い声が起こる。
その笑い声に誘われたように月が姿をあらわし、抱き合う2人を照らした。
終
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