+裏書庫+
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After Cigaret Kiss |
Date: 2003-09-26 (Fri) |
*"Cigaret kiss"続き*
私の背に覆い被さっている彼。
薄くしなやかな筋肉を纏った胸から鼓動が伝わってくる。
強まった甘い香りに横を向くと、至近距離に彼の顔。
この体勢だと、ちょっとキスはむずかしいかなぁ。
なんて思っていると、一段と強い香り。
引き寄せられるように私は差し出された彼の舌を舐める。
自分の感覚を確かめるように、じっくりと彼の舌を味わう。
痺れがくるほどの甘い香り。
ヤバイクスリでもこんなにならないよ。何だか私、中毒患者みたい。
シーツと胸の間に手のひらが入り込んだと思うと、鍵盤を叩くような感じで指先が私の膨らみを刺激する。
「あっ...」
思わず漏れた溜息を彼は吸いこみ、言う。
「今は俺よりナミさんの方が、甘いですよ、きっとね」
そのまま彼は、体をずらしながら唇を這わせていく。
耳元からうなじへ、首筋へ..背筋へ...
軽く口付けられるだけでも感じるのに、所々で強く吸われ、その度に私の体は大きく震える。
唇が腰まできたとき、彼の両手が私の腰を掴んで持ち上げる。
やだやだ、恥ずかしい、こんな格好っ。
前に逃げようとするが、彼の両手はがっちりと私の腰を掴んで離さない。
そして、次の瞬間私の躰は逃げる意思をなくした。
ぴちゃっ・・・
音と同時に私の内部に入り込む柔らかい舌。
「あぁぁっ...」
どうして今、甘い香りがするんだろう...
そんな考えは瞬時に吹っ飛んでしまったけれど。
「ナミさん..すげぇ甘い汁でてるぜ、たまんねぇよ」
水音をさせながら彼の舌が、ひくひくと襞を擦り、壁を押す。
躰の真ん中がズキズキして、焦れていることを伝えてくる。
―もっと、強く―もっと、奥まで―
腰がうねうねと動く。自分の意思じゃないみたいに。
「ナミさん、腰動いてますよ...欲しい?」
彼は少し意地の悪い笑みを浮かべてる。
分かってるくせに...くやしいったら。
仰向けになろうと捻った腰をまたもや掴まれる。
「!!っあぁぁぁぁぁぁっ...」
四つん這いのまま強く貫かれ、子宮から頭の先まで電撃が走る。
けど彼は、少し腰を引いて浅く、優しく動く。
もぅ、焦らさないで・・・もっと、もっと・・・
きっと今、感覚全部がおかしくなってるに違いない。
鼻の奥がツンとする。
なんか・・・きな臭いような...
・・・ん?...きな臭い...???
ソレを見た瞬間、躰を包んでた熱がサッと引く。
「ちょっ、ちょっと !! サンジ君っ、煙草落ちてる、落ちてるっ!!」
カーペットから白い煙が昇ってくる。
「待って、拾わないと...イヤァっ...」
床に伸ばした手が後ろから掴まれ、引き戻される。
「っダメだ...ナミさん、逃がさねぇっ」
反動で、深く刺さる彼自身。途端、私の感覚は快楽だけに支配される。
最奥に触れているだけだった彼の頂点が、ぐいぐいと押しこまれる。
と、同時に十分膨らんだクリを掬い上げるように指を使われ、体の全ての神経が下腹部の一点に集まっていく。
「..イクっ、あ..たしっ..あっ...あぁぁぁぁっ」
「あっ、くっ..俺も...限界っ...」
私の絶叫が消るのと、ほぼ同時に彼も激しく腰を震わせた。
そして残ったのは、目の前の炎。
さっきまで煙だったのに・・・どーすんのよっ、と横をみると彼は、ふぃーと溜息をつきながら起きあがり、だるそうに髪をかきあげている。
その間にも、炎は大きくなってるってのに。
あっ、アイスペールの中、もう水になってるはず。
ベットを飛び出して、カウンターのアイスペールを手に振り返った瞬間。
―パシュッ―
彼が炎を蹴り上げると、それこそ手品のように炎は消え去った。
・・・アイスペールを持つ手が震える。
そんなに簡単に消せるならとっととやれっ!!
「ちょっと、サンジ君っ 火事になったらどうするつもりだったのよっっっ」
彼は全く悪びれず、にーっこり笑うと私を抱き寄せた。
「あいつらには、燃える愛が原因って言っときますよ v」
・・・私は黙ってアイスペールを彼の頭の上で逆さにした。
―彼は「じゅっ」とは言わなかったケドね。
終
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