*"Petite fleurs"内"リサイズ"続き*
「理由、知りたい?」
ベッドの上で半身を起こしたサンジは、苦笑しながらナミの瞳を見上げる。
妖艶ないでたちとは裏腹に、興味深げにウンウンと頷くナミの瞳の色は無垢な子供のようで。
―そんなコに何しようとしてんだ、俺―
咎める心とは裏腹に、動き出した身体は止まらない。
サンジは両手でナミの腰を支えて、ひょいと持ち上げる。
自分の身体をまたがせるように、毛布に包まれた下腹のあたりにナミを乗せる。
「分かった?」
華奢な背中を両手で支え、サンジはニヤリと笑う。
「――?」
怪訝そうな顔は、サンジが支える手を弛めた瞬間に一変した。
僅かに後ろにずり落ちたナミの尻に硬いものが当たる。
ボッと顔を赤らめるナミを見て、くくくと笑うとサンジは口を開く。
「ナミさん、凄ぇ可愛くて色っぽいカッコしてんだもん。もう俺ビンビン」
しよ―と寄せてくる唇を寸での所でナミは押しとどめる。
「―! や! ダメよ。だってさっき一回して・・・でなくて!
私もう寝るしサンジ君も朝早いんだし、寝よ寝よ」
「ざんねーん。もうカンペキ起きちまった」
寝たコを起こしたのは、とサンジはナミを指差し笑う。
あっけらかんと笑い飛ばした後で、サンジは急に声のトーンを落としひそと耳元で囁く。
「貴女の中に入りたい」
ストレートな言葉とストレートな視線にナミはグッと息を飲む。
「入れたい・・・・ね、ナミさん」
殆ど吐息のような微かさでサンジはナミの耳をくすぐる。
「きっと、もう濡れてるよ」
「う、そよ。そんなの!」
「うそな訳―」
ない、という言葉を飲み込んで、サンジはナミの瞳の際に口づける。
舌先に僅かに感じる塩味。
―ほら―
それからサンジは、シャツの襟元に手をさし入れる。
白い肌を滑らせ肩を撫ぜれば、だぶついたシャツは簡単にはだけていく。
顕わになった綺麗な鎖骨。
その下から急なカーブを描いて盛り上がる豊かな膨らみ。
真中で小さなボタンが一つ、その全てを晒すまいと律儀にも頑張っている。
それもほんの少し力を入れればはちきれてしまいそうな危うさでだが。
カツンとサンジの爪が、シャツのボタンを弾く。
それだけでよかった。
それだけで張りつめていた糸は呆気なく千切れた。
胸からずり落ちたシャツは両腕と下腹のみを隠す。
その姿は、まるで羽衣を纏った天女のようだ。
恥ずかしげに身を捩れば、たわわな乳房はむしろ誘うように震える。
―かーなりヤらしい天女様だけど―
サンジは苦笑しながら、無遠慮に乳房の先端に手を伸ばす。
軽くさすっただけで分かった。
硬く尖りきっているその部分が。
親指と人差指で挟んだその蕾を、扱くように親指を動かす。
「――! んぁ、あぁん!」
―ほらね―
「ナミさんだってビンビンじゃないですか、もう」
濡れた瞳と濡れた声にサンジは満足する。
「こっちも凄ぇ熱くなってるし」
そう言ってサンジはぐい、と毛布を引上げる。
「きゃっ、あぁぁっ!」
ざらつく布の表面が熟れた秘唇を直接刺激する。
「ホントは濡れてるんでしょう?」
真赤な顔のまま、ナミは首をぶんぶんと横に振る。
―そんなに可愛いとますます苛めちゃいたくなる訳で―
サンジはバサリと毛布を取りさると、再びナミの腰を支え持ち上げる。
「じゃあ、どっちが嘘つきかちゃんと確かめないと」
ふわりと浮いた身体を、今度はゆっくりと下ろしていく。
ナミは抗うようにサンジの肩に両手をつき、力を込める。
コポッ・・・・
水泡が弾けるような音をたて、サンジの先端がナミに飲み込まれる。
「―あぁう・・・・っ!!」
サンジの肩に置かれた両手がビクリと震える。
「くっ・・・・・・スッゲ、熱い―」
同時にサンジも声を震わせた。
挿し込まれた先端は内に溜まっていた愛液を溢れさせる。
まだ全てを入れる前からサンジ自身はナミの液体でドロドロに濡れていた。
だがサンジはそれ以上ナミの身体を下ろそうとはしない。
人の悪い笑みを作るとナミに問う。
「やっぱり濡れてない? ナミさん。
濡れてないならこれ以上は入れない方がいいですよね」
優しげな口調はかえって羞恥心を煽る。
そうしてサンジは頭だけを飲み込ませた状態でナミの腰を前後に揺する。
コプッ・・・・ピチャ・・・・
その度にナミの秘唇は水音をたて、愛液を吐き出す。
もはや伝う太腿も、サンジの下腹もびっしょりと濡れている。
「どう? ナミさん?」
「サンジ君の意地悪」
余裕たっぷりに笑うサンジをナミは睨みつける。
「そんな可愛く睨まれたらそれだけで俺、イっちまいますよ」
「・・・・・・じゃあ、そうしてもらうわ」
「――へ?」
疑問符を浮かべる間もなく、サンジの口はナミの唇で塞がれる。
ナミの舌は、サンジの口の中でその舌を探しだし絡めとる。
突然の深い口づけに、ナミの腰を支えていた両手の力が弛む。
ナミはその瞬間を逃さなかった。
サンジの首に手を回し、口づけたまま深く腰を落とす。
「んっ、ぐぅっ!!」
「ん! んんんんんんんっっ!!」
嬌声は喉の奥で響いた。
ナミはそのままの勢いで何度も腰をあげては落とす。
柔かな肉は何度となくサンジを迎え入れては解き放つ。
「っ! ひっで、ナミさん・・・・・・急にんな反撃、くっ」
跳ねるように腰を揺らしながらナミは、荒い息の中で悪戯っぽく笑う。
「夜更かしする・・・・悪いコには、っ、お仕置きが要る、でしょ?」
「こんなお仕置きなら・・・・・こっちは一晩中でも、歓迎だけど?」
眉根を潜めながらサンジは笑い返す。
それに―とサンジは片手でナミの腰に片手をまわす。
「ますます目が冴えるは、元気になるわで、もう大変」
「馬鹿ね」
そう言ってナミはますます深く腰を落とし、浮き上がりざまサンジの身体に自らの秘唇を擦りつけていく。
その上部に位置するナミの敏感な核は、とうに肥大しますますその感覚を敏にしている。
サンジの濡れた恥毛は柔かな刺激をそこに与えてくれる。
挿し貫かれながら、同時に下から舐め上げられるような感覚にナミは身震いする程の快感を覚える。
着衣の乱れをもはや気にすることなく、夢中になって抜き挿しを繰り返すナミの表情は甘く、半ば開いた口元がそこに表現し得ない程のいやらしさを加えている。
「ナミさん、今、自分で・・・気持ち良くなってる、でしょう?」
息を荒げ、苦しげな顔でサンジは続ける。
「アソコ、押しつけられるたびにギュウギウ締まって、くっ」
忘我の境でナミは熱い吐息を零し続ける。
「ん、あ・・・そ、う・・・・ど・・・ちも気持ちイイ」
内を貫かれる快感と外を撫で回される快感、二つの快感は確実にナミを高みへと引き上げていく。
快楽に頭が蕩けていく。
この時間をもっと楽しみたい、そう思う気持ちとは裏腹に身体の奥底がジンジンと震え出すのを、もう間近に限界が迫ってきていることをナミは悟った。
「―! あぁっ!! や、やぁ!」
否定の言葉を裏切って、身体はビクビクと痙攣を始めている。
もう止めることはできない。
同じことをサンジも感じていた。
ドクリドクリと脈打っていたナミの体内。
そのリズムが突然変調する。
ビクリと一際強い締め付けがきた直後だった。
ビク・・・ビクビクビクビク・・・・
解放されることのない締め付けの連続に思わずサンジは声を漏らす。
「がっ、あ! スゲ・・キツ・・・」
そんなサンジの目の前でナミは大きく背を反らす。
「私もうダメっ! あ、あ、あぁぁぁぁぁん!!」
大きく震えるその背を抱き、数度突き上げたところでサンジはナミの中から抜け出し、果てた。
「つ、疲れた」
呆然とした様子でナミは、サンジの胸の上にペタリとうつ伏せになる。
「だってナミさん激しいからv」
まるで人の所為のような台詞に、ナミはガバリと身を起こしサンジを睨む。
「サ~ン~ジ~く~ん?」
その視線をものともせずサンジはナミの胸元を見て目を細める。
「お、いい眺め。もっ回いく? お望みなら頑張っちゃうよ」
へらへらと笑うその表情は次の瞬間硬化した。
鼻先すれすれの所にナミの拳骨が飛び出す。
「一生頑張らなくても済むようにしてさしあげましょうか?」
極めて上品にかつ優雅に凄まれる。
「あ、いや結構です。今日のところはこれで」
浮かべた笑顔が引き攣ったところで本日のリサイズ終了。
終